年間およそ１７００件あるといわれる医療ミス裁判。その背景には医療側の専門性、密室性、封建制という三つの壁があるという。番組では医療ミス裁判の情報を集める「医療事故情報センター」の発足に情熱を燃やす弁護士の活動を紹介。裁判の被害者と訴えられた医師の立場を取材し、医療ミス問題の本質に迫る。同時に医療関係者の生の声を紹介し、医師と患者が対等に向かい合うヒューマン医療への道を探る。

詩集「日は降る雪をのぼってきた」は詩人・泉谷明が父親の入院生活の中で、親子の会話、魂のふれあいを綴った物語。泉谷自身が詩を朗読、病床にある父を思う子の心情をうたった詩と回想によって親子の情愛を描く。

長野県北部山岳から流れ出す姫川河口の日本海沿岸地方は、世界有数の硬玉ヒスイの産地。勾玉や大珠に加工されたヒスイは、古代人には聖なる石だった。もの言わぬ石にスポットを当て日本人の精神風土の原点を考える。

高杉晋作遺愛の三弦（三味線）が没後１２０年ぶりに復元された。晋作の三弦にまつわるエピソードと維新の志士達の詩魂を描く。

江戸時代から山梨で歌われている「甲州縁故節」のメロディーは、「島原の子守唄」と同一である。北九州の玄海大島にも同じメロディーの曲があり、これらがどう関っているのかを探る。

越智正典さんが野球と出会ったのは昭和１１年の洲崎球場だった。長年、野球中継にたずさわった越智さんが自らの野球との出会い、思い出の選手、野球にまつわる数々のエピソードを語る。

生身のアイドルではなく、アニメーションの中のヒーローに熱中する少女たちの実態を取材。時代の様相と彼女らの意外な素顔が見えてくる。

「ごんぎつね」の作者、新美南吉は愛知県半田市出身の児童文学作家。薄幸であったが、安城高等女学校の教員時代は唯一穏やかだった。教え子の証言でその人生を描く。