国内外で美しい音色を届けている北海道唯一のプロオーケストラ「札幌交響楽団」。４０年以上の歴史を持ち、“サッキョウ（札響）”という呼び名で親しまれてきたが、いまその札響は巨額の累積赤字を抱えて存続の危機に直面している。◆番組では地元メディアとして楽団を見つめ直し、「音楽の素晴らしさ」と「地域密着」というキーワードでそれを守っていくことの大切さを訴える。札響の演奏会の録音もあわせて紹介する。ゲストは元札響事務局長の竹津宜男氏と札響トロンボーン奏者の田中徹氏。聞き手は高山秀毅。

毎週土曜日の午後、主婦に身近なテーマを取り上げてリスナーの意見を紹介する生ワイド番組。パーソナリティーは工藤牧子。（２０００年１０月７日放送開始）。◆この日のテーマは「冷蔵庫の中にこんなものが…」、リスナーから寄せられたＦＡＸなどを紹介する。また中継車でリスナー宅を訪問し、冷蔵庫の残り物での料理に挑戦。他に「私の赤ちゃん」「花嫁の手紙」などのコーナー。

シングルになった母娘の、三世代にわたって守ってきた“家”への愛惜の情と、それぞれの幸福のあり方を温かく描くドラマ。◆３９歳の香奈子は卵巣腫瘍の手術後の静養のため、母・節子が住む実家に身を寄せることになった。この家で苦労してきた母の後ろ姿を見て、香奈子も同情する気持ちはあるが、一人娘の自分に対し何かと干渉してくるため、母との心の距離は縮まらない。かつては大家族だったこの家で、母と娘の二人きりの生活をするようになってはじめて今までのわだかまりを二人はぶつけ合うこととなる。作：井出真理、音楽：川崎真弘。出演：若村麻由美、吉村実子ほか。

日本国内では関心が薄れつつあるエイズ（後天性免疫不全症候群）だが、実は水面下で感染が拡大し、爆発的に増加する恐れすらある。患者たちの悩みを交換するネットワークの存在、守られにくい個人情報の在り様、高校生を対象にしたセミナーの試みなどを丹念に取材し、確かな知識とともに深刻な現状をつたえる。

家族から頼られていた母親が突然倒れ、無酸素脳症が原因とみられる若年痴呆と診断される。家庭や家事を任せきりにしてきた夫、子どもたちの生活は一変し、完全介護の日々が始まった。困難を受け入れて強くなってゆく家族の絆を描く。実話をもとにした再現ドキュメンタリードラマ。脚本：宮川清光、出演：孫高宏、谷山佐和子、梁瀬満、島崎鮎美ほか。語りは塩見祐子アナウンサー。

山梨に生まれ、「楢山節考」など作家として文学界に大きな足跡を残した深沢七郎は、優れたギタリストでもあった。その証しとして残された唯一のレコード「深沢七郎ギター独奏集・祖母の昔語り」からの曲を紹介しながら、音楽家としての深沢にスポットをあて、その創作活動の原点に迫る。番組ナビゲーターは深沢と親交を持ち、生きざまに共感していたミュージシャン三上寛。

２００１年１２月、鹿児島県奄美大島沖に北朝鮮（朝鮮民主主義人民共和国）工作船とみられる１隻の不審船が現れた。その不審船との間で、戦後初の銃撃戦を経験した海上保安庁巡視船の船長にインタビュー。海上保安庁による撮影ビデオの現場音も交えて、９時間に及ぶ緊迫の攻防を再現する。

沖縄本島の南、人口数十人の小さな島。島にある只一つの小学校が危機に瀕している。生徒が全員島を離れてしまうのだ。島の小学校を守るため、東京から一人の少年が島にやってきた。小学校１年生の光君。親元を離れながら、ガラリと環境の違う島の中でたくましく育っていく姿をヒューマニティ豊かに描く。◆第７回：豊年祭の初日、主役は光君とユミちゃん。光君は今ではテレビにもマンガにも興味はなく、毎日海で泳いでばかりいた。祭りの途中、台風が島に近づいてきた。祭りの行事も中止になり、里帰りをしていた人達も、光君のお父さんも早々に帰っていった。光君は台風がどんなものか知らなかった。雨・風が強まり島は停電になった。ローソクの灯を見ながら、光君は自分の名前“光”について考えた。台風が過ぎ、光君は東京に戻ってきた。◆原案：森口豁「子乞い　沖縄　孤島の歳月」。原作：尾瀬あきら、脚色：原田裕文。出演：上村祐翔、藤木勇人ほか。語り：中島陽典。（全１０回）