時事性・話題性に富んだテーマを取り上げ、それに応じたゲストをスタジオに招いて送る平日午後の生番組。パーソナリティは桂こごろうと益子なお美。（２００３年３月３１日～２００４年７月２日放送）。◆この日は特集「長寿企業シリーズ」。兵庫県姫路市にある「鉄の明珍本舗」８５０年の歴史を紹介する。明珍家は、源氏と平家が台頭しつつある時代、近衛天皇が大和の明珍宗次に鎧や馬具を造らせたことから始まり、代々甲冑師（かっちゅうし）として続いてきた。創業以来８５０年、日本最古のはがね製造業・明珍本舗の第５２代当主である明珍宗理さんに企業永続の法則を聞く。

日本に開国を迫ったペリーが連れて来た軍楽隊や鼓笛隊はどんな場面で演奏し、それを当時の日本人たちはどう受け止めたのか。ペリー一行が演奏する西洋音楽を人一倍気に入ったという伊澤美作守（阿藤快）が案内役となり、日本の近代音楽の幕開けを紹介する。ペリーゆかりの下田・了泉寺や、昔の楽器を所蔵する浜松市楽器博物館を訪ねて取材し、当時の演奏スタイルでフォスターの「草競馬」ほかが再現される。

徳島県に住む三笠貴子さんの兄・睦彦さんは１９９９年１２月に遺体で発見され、徳島県警によって自殺とされた。しかし「自動車事故を起したのを苦に自殺した」とする県警の説明や捜査の在り方に疑問を持った貴子さんは、３００回以上も現場に足を運び、壮絶なまでの独自調査を繰り返す。そしてその結果を持って徳島県警察本部と徳島地方検察庁に４度に渡って再捜査を申し入れるが、ついに不起訴処分が言い渡された。◆番組では貴子さんやご両親、関係者、弁護士、県議会議員、ジャーナリストらへの取材を通して、警察の初動捜査や法制度への疑問を投げかける。犯罪被害者遺族へのインタビューからメディアによる報道被害についても問題提起する。

２００４年２月２７日、京都府丹波町の農場で死亡した鶏から高病原性鳥インフルエンザウィルスの陽性反応が検出された。京都府は直ちに発生農場から半径３０ｋｍ以内の鶏卵・鶏肉の移動制限を発令。以降、人口９千人にも満たない小さな町は激動の日々を送ることになる。◆番組では移動制限解除に至るまで４６日間を振り返るとともに、風評被害に苦しむ丹波町の今を追いかける。関係者や専門家へのインタビューも交えて一連の問題点と今後の課題点を浮き彫りにし、食料流通システムに警鐘を鳴らす。

サムライ精神に憧れてフィリピンから日本にやって来た女性が、日本の農村に嫁ぐことになった。いにしえのサムライを彷彿させる舅。保守的で排他的な姑。お人好しだが、嫁を守りきれない気弱な夫。そんな日本の家庭に根付こうと奮闘するフィリピン女性・アレーナと彼女をとりまく人間模様を、日本の田舎の情景をふんだんにまじえ叙情豊かに描くドラマ。原作：さだまさし、脚色：相良敦子。出演：広瀬彩、三谷昇、内田藍子、ジャイアント茶所ほか。

先天性の心臓病を患った乳幼児を持つ家族と担当する医療スタッフの、苦悩と決断の模様を描いたドキュメンタリー。◆福岡市立こども病院心臓血管外科は日本一の信頼と技術を誇り、先天性心臓病の乳幼児１５０人が常に手術の順番を待っている。２人の子どもが手術を受けて懸命に生きようとする姿を取材する。

現代っ子の少年の目で、哀しくも愛しい老人たちの姿をファンタジックに描く。ＴＢＣラジオ・ドラマスペシャル。◆１７歳の少年・多加志は「夢見る人たち」が暮らす「町」にやってきた。町とは特別養護老人ホームで、夢見る人たちとはそこで暮らす認知証の老人たち。多加志はボランティアとしてこの町で５年間過ごすことになる。しかしそれは自ら望んだことではなく、暴力事件を起こし試験観察となる条件として課せられた奉仕活動であった。町で様々な人に出会うなか、多加志は老人たちの「帰りたい」という言葉を聞く。すぐそこまで帰るのだと言ってホームのベンチでバスを待つ老人たちの姿に、多加志は子供の頃「帰ろうよ」と泣いた妹の記憶を重ね合わせる。そして人が帰りたいと思う場所へと思いを馳せる。脚本：菊池豊、出演：堀江慶次郎、幸村美佳ほか。

日曜日の昼下がりに珈琲を飲みながら音楽とおしゃべりを楽しむ、という番組。役どころはマスター・はかま満緒、ウェイトレス・小泉裕美子、常連のお客・安野光雅。（１９７７年４月３日放送開始）。◆様々なメディアがアナログからデジタルの時代になり、テレビの領域は地上波デジタル・ハイビジョン・モバイル・多チャンネルなど、多様化した。ゲストに放送開始期からのテレビを知る吉田直哉、永六輔の両氏を迎え、今後のテレビのあり方について、番組の作り手側・視聴者側、両者の観点から語り合う。