「君の名は」は昭和２７年（１９５２）４月１０日から２年間にわたって毎週木曜日の夜に放送された連続ドラマ。当時の台本や楽譜を使って新たに制作した“復刻版”を聞きながら、縁の人々の話を聞く。（三夜連続）◆第三夜は第９８回（最終回）の復刻版。真知子はようやく勝則と離婚するが、過労と心労で倒れる。パリから帰った春樹は真知子のもとに駆けつけ、永遠の愛を誓い合う。作：菊田一夫、音楽：古関裕爾、桜井健二、演出：伊藤豊英、技術：加村武、効果：久保光男。語り：岸惠子、出演：田中美里、萩原聖人、山本真紅、内山森彦、松熊明子、岩本多代、村治学、谷川俊ほか。◆司会は山根基世、ゲストはＮＨＫのＯＢ伊藤豊英氏、湯浅辰馬氏、太田時雄氏、鈴木一清氏。

平日午後のニュース・情報・生ワイド。パーソナリティは里見まさと。朝刊ネタから夕刊ネタまで、大阪のニュースから世界のニュースまで「情報が面白い」をコンセプトに送る。リスナーが知りたいニュースを、リスナーの視点で共に考えながら伝えることにポイントを置く。（２００４年７月放送開始）。◆この日のゲストは学童保育所「東田辺かぶとむしクラブ」の宮本和典さん。里見とともに、外遊び体験を重視する教育論を熱く語る。コーナー「ニッポンの子供」では、小学校の性教育について国会で取り上げられたことを話題にする。

ラジオ放送開始８０周年を記念してシリーズで放送する「ラジオアーカイブス・あの時この音」。この回は中西龍（りょう）アナウンサーの名調子で好評を博した「にっぽんのメロディー」を放送当時の録音テープを元に紹介する。ゲストはＮＨＫのＯＢでドキュメンタリーディレクターの相田洋氏。司会は金井直己アナウンサー。◆「赤とんぼ」のメロディーに乗せて始まる「にっぽんのメロディー」は、昭和５２年（１９７７）４月から平成３年（１９９１）３月まで放送された。中西氏は自身を「当マイクロホン」と称し、一人一人に語り掛けるような語り口で人々の心をつかんだ。楽曲へのリクエストには、いつしか戦争など辛い体験が添えられるようになったという。

戦争体験者の生の声を伝えるインタビューシリーズ。今回はノンフィクション作家の林えいだい氏にＮＨＫ北九州放送局塚原泰介アナウンサーが話を聞く。◆林さんは昭和８年（１９３３）生まれで、公務員などを経て、ノンフィクション作家になった。ふるさとの筑豊をフィールドに、炭鉱や朝鮮人の強制連行、第二次世界大戦をテーマに作品を書き続けている。その作家活動の原点となったのが、父・寅治さんの存在だ。筑豊の炭鉱を逃げ出した朝鮮人をかくまったり、出征兵士に「無駄死にするな」と言って送り出したりと、軍国主義国家に睨まれるような生き方をしてきたという。

大阪局ラジオドラマ脚本懸賞募集の入賞者と、関西在住の気鋭の劇作家・脚本家、１０名による、１話完結の短編ドラマの１０本シリーズ。今回の通しテーマは《水》。水をめぐる、人情噺、ファンタジー、シリアスドラマなど、バラエティーに富んだ１０の全く違う物語を、男女各１人の若手俳優が通しで演じていく。◆第１０回「夕立のテレパス」は、水を通じて人の心を読める超能力者の物語。超能力者のナツコは雨の中で「佐竹を殺す」という声を聞いた。それは彼女と同じ能力を持つ男の心の中の声だった。ナツコは止めようと雨の中を駆け出す。作：オカモト國ヒコ。出演：大路恵美、内田健介ほか。◆第３２回放送文化基金賞参加番組

金沢市在住の西本多美子さんは６０年前に広島で被爆した。その後金沢に移り住み、現在は石川県原爆被災者友の会事務局長として活動している。西本さんは依頼を受ければいろんな所へ出かけ、核兵器の恐怖、平和の大切さを訴える行動を積み重ねている。西本さんは未だに被爆者に対して国家補償がなされていないと言う。最大の被害者は原爆で亡くなった人たちと述べ、何よりも日本の憲法九条が大事であるということを訴える。◆番組では西本さんの様々な活動を通じて、戦後６０年経った現代の核の問題、被爆者の問題、平和ということを今一度考える。

時は第二次世界大戦が始まろうとしている頃、海軍兵学校を卒業した藤崎優一は、極秘裏に開発された巨大戦艦「１号艦」の測距儀開発に携わった。後に『大和』と名付けられたその艦に実践調査のため乗艦することになり、いつ戦死してもいいという覚悟を決めた優一だったが、秘かな思いを寄せる幼なじみの葉子との別れだけが心残りだった。やがて大和は沖縄に向けて出撃。３３００余人の命をのせて、アメリカ軍の総攻撃にさらされていく。◆第６０回文化庁芸術祭参加ドラマ。作：柏木宏之。出演：村上かず、海部八千代、寺下貞信ほか。語り：古川圭子。

大阪城公園には、ホームレスの住むブルーテントが１００軒以上ある。このドラマは、実際にここに住む８人のホームレスに３ヶ月間にわたり、延べ２５回インタビュー取材をした記録をもとに脚本化したもの。◆浜田は、大手広告代理店に勤め、家庭も省みずに大阪南港での家電メーカーの新規出店をめぐるビッグプロジェクトに没頭していたが、過労と不摂生がたたって入院する。退院後、病気の予後に医者に勧められたウォーキングを大阪城公園で始めるが、そこで知り合ったホームレスのゲンさんと親しくなり、自分の今までの生き方に疑問を感じ始める。一方で、浜田の家庭は徐々に崩壊していくのだった…。◆出演者は全員、関西在住の俳優。「大阪弁」による「大阪人」のドラマを目指している。作：鶉野昭彦。出演：南条好輝、泉祐介、寺下貞信、宮田圭子ほか。第６０回芸術祭参加番組