今は亡き昭和の岡山人と、デンスケを偲ぶ。◆デンスケとは、移動しながら録音ができるテープレコーダー。ベテランアナウンサーの滝沢忠孝は、このデンスケを相棒に「ラジオ随想　あの日あの空」で岡山出身の著名人にインタビューしていた。当時の番組を紐解きながら、取材時のエピソードを紹介する。取り上げられるのは、６期２４年間岡山県知事を務めた長野士郎氏の８４歳当時、自宅でのインタビュー。岡山県吉永町出身で日本石油連盟会長だった建内保興氏の、日本石油社長室でのインタビュー。そして倉敷市生まれ浅草育ちの俳優、長門勇氏、東京五輪出場時には１６歳のスイマーだった木原光知子氏。デンスケはありし日の岡山人の元気な声と故郷への思いを記録していた。

熊本の大学生たちがストーリーをつくり、オーディションで選ばれたキャストがドラマ出演するというプロジェクトで制作、放送された、エンターテインメント・エデュケーションラジオドラマ「１７歳の保健室」のスピンオフ企画の第２作。熊本市で若年層の受診率の低さが課題になっている子宮頸がん検診の、早期受診の重要性を伝える。◆鶴亀高校を卒業した詠莉と愛菜花は二十歳になった。二人の会話からストーリーが始まる。「子宮頸がん検診」、自分からは遠いと思っていたその言葉がどんな意味を持つのか、戸惑う二人は、母校の保健室の麗子先生を訪ねることにする。

１９６７年１１月、北海道雄武町からオホーツク海に出漁した漁船が沈没し、親子４人の漁師が行方不明になった。同じ頃、雄武町では北朝鮮（朝鮮民主主義人民共和国）の工作員が暗躍していた。そして２０１３年、新証言が出てきた。沈没した漁船が当日の朝に「見たことのない黒い船に囲まれていた」というのだ。北朝鮮による拉致の疑いが濃厚になり、４人の生存を信じる家族は札幌地検に告訴した。半世紀近く闇に閉ざされていた漁船遭難の謎を追う。

太平洋戦争が終わって６９年。若い世代は日本がアメリカと戦争をしたことを知らない人も多い。戦争の記憶の継承は難しくなっている。古市憲寿さんは２９歳の社会学者。若者の視点で平和のあり方について発言している。世界各国の戦争博物館を訪ね歩き、昨年『誰も戦争を教えてくれなかった』を出版した。一方、作家の半藤一利さんは８４歳。中学生の時に東京大空襲を体験し、太平洋戦争について多数の著作がある。戦争体験をどう伝えるのか、再び戦争は起きるのか、そして、平和を守るために大切なことは何なのか。古市さんと半藤さんが、世代を超えて語り合う。

北海道の魅力や北海道で活躍するクリエーターを全国に発信するために、２０１３年からＳＮＳ上で活動してきたバーチャルアイドル、北乃カムイがパーソナリティを務めるラジオ番組。公開オーディションで選ばれた女性に、北乃カムイが毎週“憑依”する設定で放送する。（２０１４年４月放送開始）◆その美少女キャラクターの外見からは想像できないおっさんくさいツイートで人気の北乃カムイが、ツイートそのままにおっさんくさいネタや北海道ギャグを満載してトークする番組。今回は、失踪したマネージャーに替わって新しいイケメンマネージャーがおしゃれな番組にしようと企むが…。ほかにもラジコプレミアムを活用して全国や全道のリスナーをその町の特徴と共に紹介するコーナーや、北海道のクリエイター育成を目的に募集したエンディングテーマ曲候補の紹介、そして北海道オリジナルの盆踊り曲など、北海道愛に溢れる内容の番組。

東日本大震災から３年。多くの被災者がいまだ不自由な生活を強いられている中、未来を担う子供たちは日々の現実に向き合いながらも明るく頑張っている。岩手・宮城・福島の小中高校生を主役に、自分たちが暮らす地域、自然、文化、友人、家族、将来の夢などを魅力いっぱいに紹介し、元気を発信する。２０１４年２月から７月に放送された２５回の中から、３回分を公開する。◆宮城県からは、モノづくりに目覚めた亘理町の小学生の少年に、そのきっかけとなったスイスの老舗時計メーカーの職人との出会いについて聞く。岩手からは、県内屈指の強豪校、久慈高校柔道部の女子部員にインタビュー。福島からは、ヤング・アメリカンズ東北ツアーに参加して、外国の若者たちと歌やダンスパフォーマンスを通して素敵な経験ができたという二人の中学生の話を聞く。

「阪神・淡路大震災２０年を語り継ぐ」をテーマに全４回シリーズで送る。第２回は「傷ついた道路遺構とともに」。阪神高速道路・震災資料保管庫の説明員・出口正義さん（７４歳）の話を聞く。◆１９９５年１月１７日午前５時４６分に発生した地震は、京都市でも震度５、大阪市で震度４の揺れを観測した。震災当時、阪神高速道路公団の神戸第一建設部長だった出口さんは、京都の自宅から大阪の本社に駆け付け、急いで同僚らと車に乗り込み、神戸へと向かった。海沿いの５号湾岸線、少し山側を並行して走る３号神戸線。地域の責任者として、西に向かって神戸に急ぐ出口さん達がそこで見たものは何だったのか。多くの犠牲者を出した高速道路の、復旧の責任者として、そして技術者として肝に銘じた事は何だったのか。神戸市東灘区にある「阪神高速・震災資料保管庫」では、被災して壊れた橋脚や橋桁の実物を公開している。退職後、この施設で説明員を務める出口さんに当時の話を聞いた。

東京生まれの安田未知子さんは、現在沖縄県うるま市の介護老人保健施設いずみ苑で苑長を務めている。８歳の時に両親の出身地である沖縄に渡り、その後沖縄県立第一高等女学校に入学すると牛島中将の伝令役として戦争に参加した。戦時中の教育に対する不信感から教師になることを躊躇していたが、沖縄市の女性英語教官第１号となって定年まで小中学校の教師を勤めあげた。教職の傍ら、生活の厳しい生徒たちを自宅に引き取り世話をしたり、２７歳から３０年間大病を発症するなど、激動の半生を送ってきた安田さん。これまでの人生を振り返りながら、夢などについて聞いたインタビューを２回シリーズで送る（第１回）。