テレビ・ラジオで放送された番組・CM4万本以上を視聴できるほか、展示やイベントを通じて放送の今と昔を学べます。 入館無料

radio
ラジオ番組

わたしが靴を磨くわけ 京都駅地下一階、それぞれの5分間

番組ID
R21643
※放送ライブラリーの視聴ブースでは、番組IDを入力することで、簡単に番組を選べます。
放送日時
2015年05月29日(金)22:00~22:30
時間(分)
30
ジャンル
cinematic_blurドキュメンタリー・録音構成
放送局
京都放送(KBS京都)
製作者
京都放送(KBS京都)
制作社
京都放送(KBS京都)
出演者
スタッフ
構成:岡悠一郎、演出:岡悠一郎、制作:岡悠一郎、技術:岡悠一郎、効果:岡悠一郎
概要
京都駅の地下1階に広さ6畳ほどの小さな靴磨き屋さんがある。駅の改築のたびに移動しながら、62年間京都駅で営業してきた。一足を磨くのに約5分。忙しい現代人がなぜわざわざ店に立ち寄り、5分間を費やすのだろうか。店内には創業以来、何十万もの来店客が座った2台のソファ。この道30年、「靴磨きは靴を育てていくこと」と話す店主の酒向さんは、5つの工程を手際よくこなし、ほんの5分でピカピカにしてくれる。来店するのは年齢も性別もバラバラの人たち。ビジネスマン、OL、学生、70代の男性が、5分間だけ同じソファに腰掛け、靴を磨く。靴磨き屋さんは全国的に減少していると言われる。来店者も減り、京都駅も例外ではない。それでもこの店には多い月には600人がやってくる。人や靴が時代と共に変わっても、靴磨き屋さんの技術と姿勢は創業当初から変わらない。店内で垣間見えるそれぞれの人生の一こまを、ブラシの音と共に臨場感豊かに伝える。

同じ年代の公開番組

幻の詩人・村次郎がいた風景 十日市秀悦と八戸鮫町の旅

青森県八戸市出身の村次郎(むら・じろう)は、幻の詩人と呼ばれている。生前世に出した詩集は、昭和20年代に制作されたわずか2冊だが、彼の詩は文芸雑誌で高く評価され、将来の活躍が期待されていた。しかし、老舗旅館の長男だった村は、旅館をつぐため、若くして筆を折ったと言われている。その後は詩集を発表することもなく、地元でも忘れ去られていた。喜劇役者・十日市秀悦も八戸で三代続く食堂の長男として生まれたが、役者になりたくて上京し、38年が経った。なぜ才能を認められた村が、詩人をやめて家業を継いだのか、その背景を求めて、十日市が村の郷里、八戸市鮫町を訪ねると、旅館はすでに解体されていたが、村を知る人々がいた。そして取材を進めて行くうちに、「旅館を継ぐため、筆を折った」と言われている村の、違った一面が明らかになっていく。彼は生涯、詩を書き続けていた。そして、詩の発表をやめたのは家業のためだけではなかったのだ。◆平成27年度芸術祭参加(初回放送2015年5月31日)


cinematic_blurドキュメンタリー・録音構成school教育・教養radioラジオ番組